電話応対の業務改善にも役立つ「kintone」でできること・活用のポイントとは
kintoneは、社内のあらゆる業務システムをアプリ化できる、サイボウズのクラウドサービスです。最近ではテレビCMも放送されているので目にしたことがある方も多いと思います。
2022年5月現在、累計で20,000社以上、毎月500社以上が導入しています。多くの企業から、なぜ業務改善のツールとしてkintoneが選ばれているのでしょうか。
この記事では、kintoneとは何かといった基本的なところから、kintoneでできることを解説します。さらに、多くの企業が課題としている電話応対の業務改善をピックアップし、kintone活用のポイントも紹介します。
kintoneの導入を検討している方はもちろん、kintoneを導入済みで自社に合った使い方を模索している方は、ぜひ参考にしてください。
※「電話応対業務でkintoneを活用し、CX向上に繋げませんか?」というウェビナーを開催しました。併せて御覧ください。
kintoneとは
kintoneでは、業務システムをアプリ化してクラウド上で一元管理ができます。そのため、複数の業務システムを持つ必要がありません。クラウドサービスであるため、いつでもどこからでもアクセスができ、業務をスムーズかつスピーディーに進めるのに役立ちます。
kintoneの最大の特徴は、アプリを簡単に作成できる点です。アプリの作成というと、プ
ログラミングの知識が必要で、難しいイメージを持たれるかもしれません。しかし、kintoneは、シンプルな操作で簡単にアプリを作成できます。社内にプログラミングができる人材がいなくても作成できるので、人的リソースが限られた中小企業でも取り入れやすいです。
では、kintoneのアプリはどのように作成できるのでしょうか?ここでは、主なパターンを紹介します。
①ExcelやCSVファイルを読み込んで作成する
日々の業務をExcelやCSVでシステム化したり、管理したりしている場合、kintoneにファイルを読み込ませれば自動的にデータベースが生成されます。生成されたデータベースを元にアプリが作られるので、一からプログラミングをする必要がありません。
②テンプレートを用いて作成する
kintoneには、部署や業種ごとにアプリのテンプレートが用意されています。テンプレートは、100種類以上用意されているため、自社の業務に合わせて利用することが可能です。テンプレートには、該当の業務に必要とされる一般的な機能が備わっているため、スピーディーに使い始められます。テンプレートをカスタマイズして、自社オリジナルのアプリにすることも可能です。
上記のように作成したアプリは、ドラッグ&ドロップの簡単な操作でカスタマイズができます。プログラミングの知識を有している方であれば、より詳細なカスタマイズが可能です。また、外部サービスを連携させることで、より使い勝手が良いアプリにできる点も魅力的です。
kintoneでできること
kintoneは、企業のあらゆる業務をアプリ化できるツールです。ここでは、kintoneでどのような業務がアプリ化でき、どのように活用できるのかを解説します。
・社内外のコミュニケーションツール
kintoneは、社内だけでなく、社外のメンバーも含めたコミュニケーションツールとして活用できます。資料やデータの共有や掲示板への書き込みが行えるのが「スペース機能」です。リアルタイムで資料やデータを見たり、コミュニケーションをとったりすることができます。また、社外のメンバーであってもkintoneを利用していれば「ピープル機能」で交流することが可能です。
・プロジェクト管理
プロジェクトのメンバーが個々で管理していた情報を一元管理し、メンバー間で共有できます。プロジェクトに必要な資料やデータ、進捗などが共有されるため、円滑にプロジェクトを進めることが可能です。
・データファイルの管理
メンバー間で共有するファイルを効率的に管理できます。ファイルの管理をアプリ上で行うことで、作成者や変更履歴、更新日時が一目でわかるうえ、メールやチャットツールに添付する手間も省けて便利です。
・スケジュール管理
kintoneは、全社的なスケジュール管理にも向いています。メンバー個人やプロジェクトごとのスケジュール管理はもちろん、案件管理と連携すれば、案件のスケジュールも合わせて管理が可能です。会議室や施設の利用予定も登録できます。
・日報管理
kintoneでは、業務の進捗や商談内容などを日報として共有できるアプリがあります。メンバー間で日報を共有することで、朝礼やミーティング外での円滑な情報共有が可能です。
・顧客管理
kintoneでは、顧客管理アプリを作成すれば、アプリ内で顧客ごとの情報を一元管理できます。部署や個人ごとに管理していた情報を共有できるので、複数の部署やメンバーでの顧客対応がスムーズです。
・在庫管理
紙やExcelで管理していた在庫情報をkintoneでアプリ化すれば、ペーパーレス化が図れる上、リアルタイムで在庫情報を確認できます。在庫情報がデータ化されているので、在庫の増減も可視化しやすいです。これにより、発注量や時期の検討がスムーズになります。
kintoneを電話応対の業務改善に役立てるには
kintoneを利用すれば、業務システムのアプリ化によってあらゆる業務の改善が期待できます。kintoneでできることを幅広く紹介しましたが、ここでは、より具体的な業務改善のポイントを解説しましょう。
今回ピックアップするのは、多くの企業が課題として抱えている電話応対の業務改善です。電話応対は企業にとって欠かせない業務ですが、人手不足で応対者の負担が大きくなっている現状があります。また、電話応対の履歴を、より質の高い応対のために活用できていない企業も少なくありません。
では、kintoneを利用することで、電話応対の業務をどのように改善できるのでしょうか?活用のポイントを2点解説します。
①顧客管理システム(CRM)との連携
kintoneと顧客管理システムを連携させることで、顧客から着信があった際に、パソコンの画面上に事前に登録しておいた顧客情報がポップアップで表示されます。着信を受けてから顧客情報を探す必要がないため、顧客情報を探すための保留を回避できます。
②発着信履歴の確認
いつ・誰が・どこにといった、発着信履歴の確認が可能です。顧客からの着信があった場合、履歴を確認すれば担当者をスムーズに探せます。自社に必要のない営業電話がかかってくる場合も、あらかじめ履歴で確認しておけば対応を回避することも可能です。
このように、顧客情報と連携しながら電話の発着信履歴などの情報をkintoneで管理できるため、社内やメンバー間での情報共有もスムーズで、電話応対の効率化を図れます。また、これまでばらばらだった情報が一元管理されることで、これまで見えていなかった問題点や課題が明らかになり、改善のきっかけとなるでしょう。
電話応対の業務改善にも役立つ「kintone」 まとめ
この記事では、kintoneとは何か、kintoneでできること、電話応対の業務改善をピックアップしながら、kintone活用のポイントについて解説しました。自社の業務に合わせてアプリを簡単に作成できることから、今後もkintoneの導入企業は増えていくでしょう。
しかし、kintoneが万能なシステムではないことを、心に留めておく必要があります。kintoneを導入しただけでは、思うような業務改善が進みません。大切なのは、社内や部署でなぜ業務改善が必要か、何を改善したいのかを明確にすることです。